
近年、国内線でも旅客施設使用料(PFC:Passenger Facility Charge)を導入する空港が増えてきました。
意識しなくても航空券代に上乗せされているので、飛行機を利用する際には知らず知らずのうちに払っていることになります。
そして、最近はJAL/ANAの特典航空券利用時でも別途このPFCが必要になり、特典航空券に必要なマイルだけでは搭乗することができなくなりました。
今回は、このPFCが必要な空港とその金額、支払い方法、どこかにマイル利用時のPFC支払い要否などについてまとめます。
PFCとは?
航空運賃とは別に、空港会社(または空港ビル会社)に対して払う利用料で、空港内の様々な施設設備の整備、維持費用として充当されています。
PFC料金分は航空券購入時に上乗せされ、一緒に徴収されています。(航空券代合計に記載がなくても該当空港利用の場合は含まれていると考えていいです)
導入する空港は年々増加していて、2023年以降も1月20日から静岡空港が、3月23日から熊本空港がPFC適用となりました。
PFC一覧
以下はJAL/ANA国内線利用時のPFC一覧です。(2023年3月23日現在)
他の航空会社を利用する場合でもPFCは必要となりますが、同じ空港でもターミナルが違うとPFCの額が異なる場合があります。
なお、表に記載のない空港は現在のところPFC徴収されていません。
発着空港 | 大人(12歳以上) | 小人(3~11歳) |
---|---|---|
新千歳 | 370円 | 180円 |
仙台 | 290円 | 150円 |
羽田 | 370円 | 180円 |
成田 | 450円 | 220円 |
静岡 | 140円 | 70円 |
中部 | 440円 | 220円 |
伊丹 | 340円 | 170円 |
関西(第1ターミナル) | 440円 | 220円 |
北九州 | 100円 | 50円 |
福岡 | 110円 | 50円 |
熊本 | 200円 | 100円 |
那覇 | 240円 | 120円 |
※金額は税込み
※3歳未満でも座席を必要(航空券を購入)とする場合は小人料金が必要
※国際線区間に含まれる国内線を利用する場合も必要
PFCは、出発空港と到着空港それぞれで徴収されます。
例えば、羽田発福岡行きの航空券を買う場合、大人一人当たり、片道で370+110=480円分がPFCとして航空券代に上乗せされます。
羽田~福岡の往復だと、片道の2倍の960円分をPFCとして払うことになります。
新千歳から羽田で乗り継いで那覇に向かう場合もそれぞれの空港で発着ごとにPFCが発生するため、370+370+370+240=1350円(往復だと2700円)かかるという訳です。
特典航空券の場合
国内線特典航空券利用の場合でもPFCを払う必要がありますが、JALとANAで支払方法が異なります。
JALの場合:2023年4月11日搭乗分まではJALマイルで支払い(1マイル=1円で換算)、2023年4月12日以降搭乗分は円で支払い
ANAの場合:円で支払い
どこかにマイルの場合
どこかにマイルは適用外でPFCは不要です。
ただし、2023年4月12日以降搭乗分から必要マイルが6000マイルから7000マイルに改訂されます。
なお、ANAの今週のトクたびマイルは通常の特典航空券同様、PFCを別途払う必要があります。
まとめ
今回は、航空券購入時に上乗せされている旅客施設使用料(PFC)を取り上げました。
航空機利用客の立場からすると、PFCの適用によって航空券代が事実上の値上げとなるため、嬉しくない話ではありますが、致し方ないことでもあります。
空港発着の都度、料金が発生するという性格上、航空機利用頻度の高い方や、乗継便利用の方ほど支払う料金が嵩むことになるので、利用空港が選べる場合はなるべくPFCが安い空港や、適用外の空港を利用するなどした方が良さそうです。
また、特典航空券でも基本的にはPFCが必要ですが、唯一どこかにマイルだけは適用外となり、PFC支払いが不要なサービスとなることも、どこかにマイルのメリットの一つと言えると思います。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。